Joni Mitchell  ジョニ・ミッチェル Both Sides Now(2000)

次元の違う説得力

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フルボリュームで、

オーケストラをバックにジョニ・ミッチェルが歌う、

このアルバムを聴くと、

やはり、いつもやられてしまう。

次元の違う説得力。

 

歳を重ねた、独特の枯れた声の妖艶さは、好き嫌いがあるかもしれないが、

この精巧なアレンジの効いたメンドゥーサのオーケストラに、

ジョニの歌がジワッーと浸透するように溶け込んで、

なんてゴージャスで、味わい深いんだろう。

 

自作曲は2曲しか取り上げていない。

ベタなスタンダードを、このような形で取り上げるのには、

ジョニにとっても、相当な準備と野心、決意が必要だったと思うし、

集大成というよりは、むしろ、冒険であったと思うのだが、

選曲、オーケストレーションとのバランス、ソリストの配置など、

とても繊細で絶妙な気遣いに溢れており、成功作だと思うのである。

 

ハンコックやショーターのソロもジョニと同じく時を重ねて、

しんみり心に迫ってくる。

なかなか気軽な気持ちで、ターンテーブルに乗せる代物ではないが、

聴き始めたら最後、彼女のキャリアから滲み出す存在感と説得力に

抗えず、どっぷりハマってしまうことはしょうがない。

ジョニは世紀の歌手だと思います。

 

Joni Mitchell — vocals

Vince Mendoza (arr, cond)with Orchestra

Mark Isham — trumpet, solo
John Anderson — oboe
Julie Andrews — bassoon
Nick Bucknall — clarinet
Stan Sulzmann — clarinet, flute
Philip Todd — clarinet, flute and alto flute
Jamie Talbot — clarinet, flute, alto flute and alto saxophone
Andrew Findon — flute
Dave Arch — piano
Vaughan Armon — violin
Kate Wilkinson — viola
Dave Daniels — cello
Philip Eastop — horn
John Barclay — trumpet
Pete Beachill — trombone
Wayne Shorter — soprano and tenor saxophone
Owen Slade — tuba
Richard Henry — bass trombone
Peter Erskine — drums
Chris Laurence — double bass
Frank Ricotti — percussion
Herbie Hancock — piano
Skaila Kanga — harp

01、You’re My Thrill   
02、At Last   
03、Comes Love   
04、You’ve Changed
05、Answer Me, My Love
06、A Case of You
07、Don’t Go to Strangers   
08、Sometimes I’m Happy   
09、Don’t Worry ‘Bout Me
10、Stormy Weather   
11、I Wish I Were In Love Again   
12、Both Sides Now

 


www.youtube.com

   

Joni Mitchell  ジョニ・ミッチェル Both Sides Now(2000)” に対して2件のコメントがあります。

  1. 古い男でございます より:

    私もまったく同感です
    このジョニのアルバムは当時リアルで購入しましたが、オーケストラやホーン等 主要な楽団のメンバーはイギリス人で占められていてソロ以外はほぼイギリスで録音されたこのアルバムのクレジットを最初見て「な~んだ、ジョニのジャズアルバムなのにアメリカの有名ジャズミュージシャンがバックを務めていないんだ」とがっくりしたものですが、(まぁ~ハンコックやショーター、アースキン等は参加してますが)確かにヴィンス・メンドゥーサのアレンジは素晴らしいですね 
    特に「You’re My Thrill」や「Don’t Go to Strangers」の壮大なストリングスアレンジには感銘を受けます
    「Don’t Go to Strangers」のジョニの歌唱は私にとってはエタ・ジョーンズよりも心に訴えるものがあります
    「Sometimes I’m Happy」と「I Wish I Were in Love Again」のスウィンギーな曲は本格的なジャズシンガーのものよりもジョニの方が味があって良いって思っているくらいです
    それにしても有名どころじゃない、ちょっと渋めのスタンダードを選曲してくるところが、いかにもジョニらしいなぁって思ってます

  2. zawinul より:

    コメントありがとうございます。確かに選曲渋いですね。彼女の歌を聴くとありふれた日常も彩りに溢れて元気が出ます。ありがたいです。

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