外せないお気に入りの「ピアノトリオ編」(Monthly Playlist 2025.12)

渾身のプレイリスト 2025.12

毎月、1時間程度、ジャズに浸っていただけるプレイリストをご用意します。今回は、個人的に一番よく聴いて、少なからず影響を受けたピアノトリオの演奏を厳選しました。ピアノトリオというフォーマットは、奥が深くてピアニストの個性や姿勢、リズムセンスが端的に現れてしまう、ある意味、演者にとって怖いフォーマットだと思うんです。今回、プレイリストで紹介するピアノトリオは大きく二つのタイプに分けられます。一つはいわゆるバップイディオムの演奏。ソニー・クラーク、ボビー・ティモンズ、バリー・ハリスといった何度聴いても味わいと深みのあるタッチとフレーズをご堪能ください。もう一つは、ビル・エバンス以降のモーダルな演奏。ハンコック、キース、チックの他、最近ハマっているグレン・ザレスキーの色気溢れる演奏などもお楽しみください。いずれも最高レベルの演奏です。ぜひ、この中から気に入ったアーティストを深掘りしていってください。プレイリストを聴かれたら、感想をいただけるとしあわせです。

厳選! YouTube

毎月、たった一つだけ、心震えた動画をセレクトしてお届けします。
今回は、アルトサックスのメテ・ラスムセン(METTE RASMUSSEN) とドラムのホン・ソンミ(SUN-MI HONG)のデュオ演奏。フリージャズは、だいたい途中で聴くのをやめてしまうことが多いのですが、久しぶりに興奮して、最後まで二人のエキスプレッションズに聴き入ってしまいました。まず、二人の楽器を操る力量と技量が超一流で、圧倒的なクオリティを最初から最後まで保っているところが凄いのです。お互いが表出し尽くすというエネルギッシュさではなく、ちゃんとコミュニケーションされた非常に洗練されたやりとりに心打たれた。
二人の経歴を調べると、かなり前から活躍されており、いろんな作品や映像資料が残っているが、フリージャズの世界もこうして、密かに、しかもずいぶん先鋭化、洗練されてちゃんと発達してきているのだという実感を持った。特に韓国出身のドラムのホン・ソンミのキレのいいドラムのセンス!只者ではない。久しぶりに、若い頃に熱中したオーネット・コールマンやアルバート・アイラー、セシル・テイラーを久しぶりに聴きたくなりました。

コメントを残す