John Coltrane ジョン・コルトレーン Standard Coltrane
ただ、静かにコルトレーンを浴びたくて

プレスティッジ時代のコルトレーンの作品は
「ソウルトレーン」とか「コルトレーン」などは有名だが
他にも、ケニー・バレルやポール・クイニシェットとの
共演盤など、比較的地味なラインナップの作品群が結構ある。
最近、コルトレーンを無性に聴きたくなる時
あえて、プレスティッジ時代の特に変哲もない
アルバムをセレクトしてしまう自分がある。
今の私の心に沁みてくるのである。
なんというか、無心に淡々とこなしているスタンスが
心地よいのである。
コルトレーンだけでなく、共演しているメンバーも
目立とうとする演奏をしておらず淡々としていて好ましい。
曲展開においても、奇抜な構成や仕掛けなど
ほとんどなく、テーマ→ソロ→テーマと流れていく様が
落ち着くのである。
何より、コルトレーンが奏でる即興フレーズ一音一音の
オリジナリティと確かさを
落ち着いて、穏やかに十分に
ゆっくり吟味、堪能できることが
このうえなく、幸せでなのである。
このアルバムは、「スタンダード・コルトレーン」という
極めて、安易なタイトリングから分かるように
アルバム・コンセプトがしっかりあって作成されたというより、
セッション録音ストックの中からセレクトしたといえるものかも
いえるが、今となってはそれが気楽なコルトレーンを楽しめる
機縁となっているのが、なんだか嬉しいのである。
スタンダードと言いながら
選曲されている曲は、結構マニアックだし。
また、トランペットのウィルバー・ハーデンの演奏がいい。
足して二で割ったような、
なかなかエッジの効いたソロを聴かせている。
白眉は、冒頭のバラード
「Don’t Take Your Love From Me」。
あまり知らない曲ではあるが
実に淡々としたコルトレーンのバラードである。
温泉に入る時の気持ちの良さ
心に沁み渡ります。
John Coltrane tenor saxophone
Wilbur Harden trumpet, flugelhorn
Red Garland piano
Paul Chambers bass
Jimmy Cobb drums
Recorded: July 11, 1958
Studio: Van Gelder Studio, Hackensack
1.Don’t Take Your Love From Me
2. I’ll Get By (As Long As I Have You)
3. Spring Is Here
4. Invitation
